地図とコンパス

人はときに美しいと思える瞬間に出会うこともあります。人生の地図とコンパスをつくっていきましょう。

2016-01-01から1年間の記事一覧

信仰の必要 / ワークライフバランス2

ポケモンGoが配信開始されたのは3ヶ月ほど前だっただろうか。老若男女から普段ゲームをしない人まで、日本中の誰もがアプリをダウンロードしているような過熱ぶりだった。果たして、今、ポケモンGoに熱中している人はどれくらいいるのか?誰かが区切りをつ…

残業する理由について考えてみたこと / ワークライフバランス1

「ワークライフバランス」、「ブラック企業」。最近よくみかける言葉だ。日本人の長時間労働が問題視されて久しい。働き方の改革に関しては様々なところで議論されているので参考にしてほしい(特に駒崎さんの本は読みやすくておすすめ)。 http://president…

秋にかけて聴く曲

今年も夏が終わった。 僕の住む東北地方では、最近朝晩が肌寒い。 東北地方は今の時季から12月にかけてが一年のうちで一番いい時季だと思う。ちなみに二番目は新緑の季節、5月だ。 東北の秋は心地いい。少し肌寒い空気が、心と体を落ち着かせる。 うまく…

なぜ技術者は口ベタなのか

技術者や研究者などの理系の人間は口ベタだとよく言われる。確かに、テレビや講演などで、口のうまい理系の人間をみたことがないといえばない。 学生時代によくみていた、NHKの「ニッポンのジレンマ」という討論番組に対しても、出演者に技術者が出てこない…

There is a light that never goes out / The smiths 【音楽の紹介】

誰もが一度は経験したことがあるだろう。 「いっそこのまま死んでしまえばいいのに」と思うような最高の夜を。 1986年に発表された、ザ・スミスの「There is a light that never goes out」は、青春時代の繊細な心情を描いた名曲だ。 好きな女の子と車で…

140文字でわかる哲学史

真理とは世界を観察し論理を導いていけば必ずみつかるものだと考えた人類。しかし、観察では全てを知ることは出来ず、さらには最大の道具である論理そのものの脆弱性を知ることとなった。真理探求の限界と不毛さを知った結果、真理は相対化し、現代ではひた…

英国のEU離脱は僕らに関係ある? / ポピュリズム化する世界

イギリスの国民投票でEU離脱派が勝利したことが世界中を騒がせている。新聞はEU離脱に関する記事で溢れ、ネットやテレビのトピックスもEU関連で埋まった。 それらのメディアでよく騒がれたのは「イギリスのEU離脱が僕らに何か関係あるの?」という話題だ。TP…

あのころの青空  Crazy /  エアロスミス 【音楽の紹介】

高校生の頃この曲を聞いていたなら、次の日には学校を飛び出して狂ったよう遊んだだろう。 音楽というのは不思議なもので、言葉で表すことができない感情とか情景のようなものを感じさせてくれる。時には、忘れかけていた昔の記憶を鮮明に映し出してくれたり…

人生を変えた本 / 『人間失格』太宰治【本の紹介】

僕が太宰治と出会ったのは高校二年の秋だった。いまでもあの時の衝撃を忘れられない。ツタヤで手にした『人間失格』の冒頭を立ち読みした時、体中に経験したことのないなにかが入り込んでくるのを感じた。冒頭から10ページほど読んで、ふと意識が戻りあた…

表現する理由 / 落合陽一 TEDxTokyo 2011 

先日のニッポンのジレンマ「“会社やめたい”あなたに贈る仕事論」に出演していた落合陽一氏。自分探しの話題になった時、彼は「人生は無意味だ。問題は何を信仰するかだ」と話していた。その言葉をきいて、「僕と価値観似てるじゃん!」と感じて興味をもった…

なぜ浮気をするのか。浮気や不倫はなぜ悪いことなのか

今年に入ってから、芸能界の不倫や浮気に関するスキャンダルの話題が数多くでてきた。謝罪会見、活動自粛など、僕たちにしてみれば一体なんの意味があるんだろうというような話題で騒がれた。 実際、芸能人のプライベートをスキャンダルにして騒ぐのは、週刊…

いつ何が降りかかってきても文句は言えない【雑文】

今日、改めて思い知らされたことがある。それは、 「僕たちはいつ何時、どんな悪いことが降りかかってきても文句をいうことはできない」 ということだ。 ここ数日、精神が不安定になっていて、自分のアイデンティティを見失っていた。自分を見失い、過去の教…

教育の破壊 / ニッポンのジレンマ「ディスラプトってなんだ?」

価値観をゆるがされる話を聞くことができた。テーマである「教育」と「ディスラプト」のつながりはいまいち理解できなかったが、いままで受けてきた教育への僕がもっている価値観はディスラプトされた。 「キングス・クロス駅の写真をみて感じることを述べな…

いま、世界中で流れている音楽  / 「 I've Been Loving You Too Long 」 Otis Redding【音楽の紹介】

久しぶりに音楽をききたいと思った。 久しぶりに生きていてよかったという気分になった。 久しぶりに音楽の心地よさに包まれたような気分になった。 今の時代、いつでもどこでも音楽を聴くことができる。 レストラン、カフェ、テレビCM、車の中、、、 いつも…

脳内麻薬 人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体 / 中野信子 【本の紹介】

先日の小池龍之介さんの話からドーパミンをはじめとする神経伝達物質に興味を持ち始め、そのきっかけで読んでみた一冊。 依存症がドーパミンを放出する報酬系に関係しているということが書かれている。既に神経伝達物質や薬物に関して知識のある人はこの本か…

小説は日常に意味を与える 【雑文】

保坂和志さんの本に書かれていたことがしばらく頭からはなれない。 日常が小説のいい悪いを決めるのではなく、小説が光源となって日常を照らして、普段使われている美意識や論理のあり方を作り出していく。 http://www.amazon.co.jp/書きあぐねている人のた…

幸せとは? / ニッポンのジレンマ 競争と共生のジレンマ 反響編【雑感】

僕らが「幸せ」と呼ぶものは持続性のない恍惚なのだろうか。 小池龍之介さんの発言の中でハッとさせられたものを要約すると 「お金がある 友達がいる 誰かに褒められた」→ ドーパミンが分泌 ↑ 一種の脳内麻薬にかかっている状態 ドーパミンが突発的に分泌さ…

だまってトイレをつまらせろ 朝日新聞 政治断簡 / 高橋純子【雑感】

タイトルに惹かれて全文読んでみたらとても面白い文章だった。普段記者は個性を出さないようにして記事を書いているけれども、エッセイ風の記事をちょっと個性を出して書いてみてもやはり面白い文章をかくもんなんだなあと感心した。こういう、うまくまとま…

幸福になるために重要な3つのもの

人の幸福に影響を与えるものは大きく3つあると考えている。 その3つとは健康・情報・人だ。 人生で一番悲しいことはなんだろう。 大切な人の死を挙げる人は最も多いのではないだろうか。 日本人の3大死因はがん・心疾患・脳血管疾患である。 これら3つは…

芸術は説明できない

ずっと以前からもどかしかしいと思っていた。 自分が感動した素晴らしい小説・映画・音楽について誰かに説明する時、どんな言葉、身振りを使って表現しても、その素晴らしさを説明できた気がしない。 味わった感動を言葉にしようとして感動の具体像を追いか…

若さゆえの過ち / 立花隆の言葉から

僕が21歳頃に読んだ、立花隆の言葉を紹介する。 「そういう経験を踏まえた上で、今からはっきりと予言できることは、君たちの相当部分が、これから数年以内に、人生最大の失敗をいくつかするだろうということです」 『二十歳の君へ』東京大学立花隆ゼミ+…

キヨシローのスゴさ / 宝くじは買わない RCサクセション

先日、車を運転している時にRCサクセションの「宝くじは買わない」を聴いて、忌野清志郎さんがなぜあれほどまでに人々に支持されるようになったのかわかった気がしたので書き留めてみる。 ”「宝くじは買わない」(たからくじはかわない)は、RCサクセション…

人工知能と製造業(インダストリー4.0に関するメモ)

ここ最近、人工知能に関する話題が増えている。ある経営者はこれからは人工知能の時代になると言っているし、テレビのバラエティ番組なんかでも扱われることが増えて、なんだかすごくホットなワードになっている。 自分は一応製造業に分類される職業について…

西野カナは天才か

去年、一昨年と紅白歌合戦をみていて気になったのが西野カナだ。一昨年は「Darling』」、去年は「トリセツ」を歌っていたが、二曲とも素晴らしい歌だと思った。他の紅白出場の若手歌手とくらべても特に新鮮な感動を覚えたのを記憶している。 しかし、西野カ…

人間の振れ幅

僕らが70年前の世界史を学ぶ時、まったく違う世界の出来事を学んでいるかのような感覚を抱く。 ナチスのユダヤ人大虐殺、大日本帝国の帝国主義拡張による無謀な戦争、植民地時代。僕らの知っているおじいさんおばあさんが生きていた時代なのに、現代とまっ…

「It's up to you!」 / タイの露天商が放った僕の課題を突いた言葉

写真:チェンマイ名物カオソーイ チェンマイのノスタルジックなサタデーナイトマーケットが懐かしい。 チェンマイの服売りのおばさんは、値引きを繰り返しながらも買うか買わないか迷い続ける優柔不断な僕をみて、「あなた次第なのよ!」と言い放った。 おば…

人間は環境の変化に弱い。

今までと同じ職場で同じ仕事をしていたとしても、ささいな変化でまったく違う職場に感じる。変わった次の日は、まったく違う朝を迎える。それは悪夢とともに迎える朝であって、桃源郷の恍惚感とともに迎える朝がくることはめったにない。 人間は環境に適応し…

「人工知能のジレンマ」について考えたこと /ニッポンのジレンマ元旦スペシャル競争と共生のジレンマ

正直、この会に集まった論客の半分以上は人工知能についてほとんど知らないし興味もないようにみえた。 話はそれるし、この手の新しいテクノロジーに関する話題につきものの管理と倫理の問題に収束してしまうし、煮え切らない議論だった。 人工知能、いわゆ…

【映画の紹介】罪とは何か? /セブン(1995年公開)

ブラッド・ピット出演作の中でもおすすめされることの多い映画。僕も前からずっと観たいと思っていた。 感想。まず、すごく面白い映画であることは確かだ。 でも面白いだけで名作であるとは限らない。この映画は罪について新たな気付きを与えてくれた。 これ…

【雑感】宗教のジレンマについて考えたこと ニッポンのジレンマ 元旦スペシャル”競争”と”共生”のジレンマ 

ISテロの原因を承認の供給不足と経済格差にみる議論は面白かった。IS・オウム・連赤事件の原因を承認の供給不足にみることはたしかに的を射ていると思う。同様にISテロを格差問題とみることもできるだろう。しかし、僕は宗教がテロを起こす要因はもっと人間…