地図とコンパス

人はときに美しいと思える瞬間に出会うこともあります。人生の地図とコンパスをつくっていきましょう。

【本の紹介】

【本の紹介】コンビニ人間 / 村田沙耶香

最近、村田さんの著作にハマっている。 とても読みやすいナチュラルな文体、社会に違和感を抱く主人公。そしてクレイジー。 今まで、最近の作家さんの本は敬遠して読んでこなかったが、ちゃんと現代の日本文学は面白いんだな、というのがわかってよかった。 …

【本の紹介】9プリンシプルズ / 伊藤穰一 ジェフ・ハウ

伊藤穰一さんの書いた本格的著作ということで読んでみた。伊藤さんは、学位をもたずしてMITメディアラボの所長になったという異色の経歴の持ち主だ。茂木健一郎さんは、伊藤さんを天才と呼んでいた。僕は伊藤さんには以前から注目していたので、本を読んでみ…

「GRIT やり抜く力」 アンジェラ・ダックワース著 / 本の紹介

やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける 作者: アンジェラ・ダックワース,神崎朗子 出版社/メーカー: ダイヤモンド社 発売日: 2016/09/09 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (11件) を見る …

140文字でわかる哲学史

真理とは世界を観察し論理を導いていけば必ずみつかるものだと考えた人類。しかし、観察では全てを知ることは出来ず、さらには最大の道具である論理そのものの脆弱性を知ることとなった。真理探求の限界と不毛さを知った結果、真理は相対化し、現代ではひた…

人生を変えた本 / 『人間失格』太宰治【本の紹介】

僕が太宰治と出会ったのは高校二年の秋だった。いまでもあの時の衝撃を忘れられない。ツタヤで手にした『人間失格』の冒頭を立ち読みした時、体中に経験したことのないなにかが入り込んでくるのを感じた。冒頭から10ページほど読んで、ふと意識が戻りあた…

脳内麻薬 人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体 / 中野信子 【本の紹介】

先日の小池龍之介さんの話からドーパミンをはじめとする神経伝達物質に興味を持ち始め、そのきっかけで読んでみた一冊。 依存症がドーパミンを放出する報酬系に関係しているということが書かれている。既に神経伝達物質や薬物に関して知識のある人はこの本か…

芸術は説明できない

ずっと以前からもどかしかしいと思っていた。 自分が感動した素晴らしい小説・映画・音楽について誰かに説明する時、どんな言葉、身振りを使って表現しても、その素晴らしさを説明できた気がしない。 味わった感動を言葉にしようとして感動の具体像を追いか…

蜂蜜パイ―神の子どもたちはみな踊る / 村上春樹【本の紹介】

「これまでとは違う小説を書こう、と淳平は思う。夜が明けてあたりが明るくなり、その光のなかで愛する人々をしっかりと抱きしめることを、誰かが夢見て待ちわびているような、そんな小説を」*1 村上春樹にしては珍しく、まともな世界のまとも(?)なラブス…

【本の紹介】外資系コンサルのスライド作成術 / 山口周

大学院に入りたての頃、この本が非常に有用なアドバイスを与えてくれた。そのころの僕は、スライドの作り方がわからず、うざったいほどに先輩に相談ばかりしていた。なにからどう手をつけていいかわからず、自分一人でスライドを作れるようになれるなんて考…

【本の紹介】ネシャン・サーガ / ラルフ・イーザウ著

僕の人生に大きな影響を与えた本を挙げるとき、この本を欠かすことはできない。 嵐の海を航り、灼熱の砂漠を抜け、猥雑な街を辿る冒険は少年の好奇心を満たすのに十分な面白さがあったが、他の児童文学とこの本が一線を画してしていたのは、主人公が最大の敵…

【本の紹介】裸でも生きる / 山口絵里子

自分のやりたいことをして生きていくにはどんな生き方をしたらいいのだろう。山口さんの生き方は僕にその答えの一端を教えてくれた気がした。 フェイスブックCOOの女性が書いた『Lean in』という本の、「怖がらなければ何ができる?」*1という言葉を思い出し…