【世界はどうなっているのか】2−4 時空
移動すると時間・長さ・重さが変わるんだって!アンビリバボー!
特殊相対性理論は僕たちの常識からするとおとぎ話のようなことが実際におこっていると言って世界を驚かせた。
アインシュタインは飽き足らず、一般相対性理論という古典物理の金字塔を打ち立てた。
一般相対性理論をざっくり一言で言うと、
質量は、空間を歪めるよ!光も歪んだ空間に沿ってまがるよ!
という感じだ。
ニュートン力学では、万有引力の法則に2つの物体の質量を代入する。光のような質量のないものは引力が働かないと考えられていた。
アインシュタインは加速度のある系で光のふるまいを考えるために、加速度のある状態と重力のある状態は同じである(等価原理)ということを前提に考えた。
等価原理にしたがうと、落下するエレベーターにはいってきた光の道筋を考えたときに、光は重力加速度に従って落下するという結論がでてくる。
質量のない光が重力で落下するなんておかしいじゃないか!万有引力の式にあてはまらないぞ!
光は重力の「力」が働いて落下するわけじゃなかった。
重力は、電気力線のように、空間を歪めている。光は歪んだ空間に従って進んでいるだけなのだ。
光が曲がって進む、ということは、場所によって光の進む距離が違うことになる。光の速度は秒速30万キロメートルで一定なので、時間がゆっくり進む場所があることになるのだ。
世界に関する驚きの事実が明らかになった。
空間と時間は質量の作り出す重力(重力場)によって変化する。
僕らの生活のスケールでは長さも時間を変化するようにみえないが、宇宙のスケールでみると、たしかに、長さと時間は変化しているのだ。
3次元座標に変化する時間軸をいれた4次元世界を時空と呼ぶ。
光に近い速さで動く素粒子からみると、時間は伸びまくり、進行方向の空間は縮みまくっている。
太陽のような大きな星の近くでは、直線が曲がり時間はゆっくり進んでいる。
世界は時空だったのだ。
<参考文献>