【本の紹介】外資系コンサルのスライド作成術 / 山口周
大学院に入りたての頃、この本が非常に有用なアドバイスを与えてくれた。そのころの僕は、スライドの作り方がわからず、うざったいほどに先輩に相談ばかりしていた。なにからどう手をつけていいかわからず、自分一人でスライドを作れるようになれるなんて考えられなかったくらいだった。
僕にとって有用なアドバイスとなった内容はほとんど第一章にある。特にストーリーをつくってからスライド作成にはいるというアドバイスは、プレゼンに対する大事な考え方を教えてくれた。スライドというのは、あくまで自分の目の前にいる人に対して情報を伝えるための補足資料である。目の前の人にどれだけ自分の伝えたいことを魅力的で正確に伝えることができるかというのがプレゼンの目的であって、スライドの美しさやストーリーに執着したようにこだわるのは重要なことではないのだ。だから、この本ではパワポによるスライド作りは一番最後に行う作業だと教えている。
万人の攻撃を防げるようなスライドを作ることは不可能ではあるが、スライド作りを効率のよいフレームワークに落としこむことは可能だろう。この本を読んだおかげで大学院時代の幾多の学会、ゼミ発表を乗り越えられたと思う(それでも修羅場は何度もあったけど)。