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僕らの行く道

若者の若者による若者のためのブログ

秋にかけて聴く曲

今年も夏が終わった。

僕の住む東北地方では、最近朝晩が肌寒い。

東北地方は今の時季から12月にかけてが一年のうちで一番いい時季だと思う。ちなみに二番目は新緑の季節、5月だ。

東北の秋は心地いい。少し肌寒い空気が、心と体を落ち着かせる。

うまく説明できなくて申し訳ないのだが、なんというか東北地方の街並の雰囲気が「すこし寒い感じ」にマッチするようできている気がするのだ。西日本からやってきた人には、その感じは寂しげに映るかもしれない。「松尾芭蕉が『おくのほそ道』を書き上げたくなるような雰囲気」、と言ったら、あまりに乱暴だろうか。うまく説明できないがそんなかんじなのだ。

 

夏の終わりから秋にかけて聴きたくなる曲を紹介しよう。

言わずとしれた森山直太朗の曲。


森山直太朗 - 夏の終わり

 

初めて聴いた時、小田和正らしくないメロディが印象的だった「秋の気配」。小田和正は基本的に秋が似合うね。

 


秋の気配 オフコース

 

ジャクソン・ブラウンアコースティックギター&ピアノ弾き語りはしっとりと秋に聴くのが似合う。


Jackson Browne - Solo Acoustic Live ( CD 1 & 2 ) HQ Audio

なぜ技術者は口ベタなのか

技術者や研究者などの理系の人間は口ベタだとよく言われる。確かに、テレビや講演などで、口のうまい理系の人間をみたことがないといえばない。

学生時代によくみていた、NHKの「ニッポンのジレンマ」という討論番組に対しても、出演者に技術者が出てこないことに不満を抱いていた。なぜ技術者の論客がいないのか。なんとなく想像で、話のうまくて優秀な技術者というのは、そうそういないだろうという推測はできた。

例外をあげるとすれば、アップル社の故ステーブ・ジョブスだろう。製品発表会における彼のプレゼンは世界中のテックファンを魅了した。初代iPhoneの発表会や、スタンフォード大の卒業公演はなんど見てもわくわくする。ただ、彼は理系出身とは言っても大学時代から起業してマネジメント方面の仕事ばかりしていたので、生粋の技術者というわけではない。やはり、技術畑をまっとうに歩んでいる人に口のうまい人はいないのだろうか。


なぜ技術者は寡黙なのか。僕は大学院時代にこの疑問に対して一つばかりの理由を思いついた。

 

学会発表の締め切りが迫っている中、連日徹夜で実験している。昨日は実験に失敗して、今日は一日かけて試験片を作製し、もう一度その実験をしようとしている。深夜、孤独な実験室で僕は願う。

「『実験さん』、このとおりだ。こんなに頑張っているんだから、どうかうまくいってくれよ」

しかし『実験さん』は無情なもので、実験はまたもや失敗に終わった。原因は、試験片に眼には見えないたった一個のバリが残っていたせい。明日も徹夜することが確定した。僕が連日徹夜していることや、何度も失敗を繰り返していることを、『実験さん』はまったく歯牙にもかけないで、たった一個のバリで実験をフイにさせる。僕は夜のキャンパスにため息をつく。

「『実験さん』を手なずけるには、優しい言葉やレトリックなんて役に立たない。ただ、必要な条件を満たしてやるだけだ」

 

上の話は、大学院時代に僕が何度も経験したことだ。上の話のように、当然のことながら僕の言葉や僕の頑張りなんて自然科学は気にしない。つまり、自然科学(自然にある物質を利用した現象)を相手に日々仕事をする技術者や研究者は、人を動かし納得させるために必要な言葉や感情を使う能力が訓練されないのだ。逆に、論理や緻密さといったことを追求する能力はどんどん訓練されていく。技術者に口ベタな人が多いのは、自然科学を相手に仕事をしているから。これが、僕が大学院時代にみつけたひとつばかりの理由だ。

 

「自然科学に対しての接し方はわかるけれども、人間に対しての接し方はわかりません」

これが理系の人たちの言い分だった(僕のひとつばかりの推測から導くと)。プラグマティズムによって、科学が道具としての価値を認められている現代ではそれでもやっていけるかもしれない。しかし、原発神話崩壊などで科学への信頼が揺らぎ始めている中、理系の人間はもっと饒舌になる必要があるのではないかと思う。

僕は人を動かせる技術者になりたい。

There is a light that never goes out / The smiths 【音楽の紹介】

誰もが一度は経験したことがあるだろう。

「いっそこのまま死んでしまえばいいのに」と思うような最高の夜を。

 

1986年に発表された、ザ・スミスの「There is a light that never goes out」は、青春時代の繊細な心情を描いた名曲だ。

好きな女の子と車で揺られながら、ここではないどこかにいってしまいたい。いっそのこと二人で一緒に10トントラックに轢かれて死んでしまいたい。だって自分は、今、ここで、君といる以外に居場所なんて無いんだから。

青春時代を過ごした誰もが若いころに感じた繊細な感情をうまく音楽にのせて表現している。モリッシーの独特の消えてしまいそうな青い声は、この曲を歌うためにあるのではないかと思ってしまう。

一緒に死んでしまいたいという感情を暗くて身勝手な感情だと決めつける人もいるだろう。だけどわかってほしい。彼らにとって、現実はこれ以上よくなることはないのだ。まさに人生の絶頂を彼らは迎えているのだ。あとはもう下り坂を降りることしか出来ない。「決して消えることのない一筋の光」を求める彼らにとって、「今ここで」死ぬことは必然の選択なのだ。

 


The Smiths - There is A Light That Never Goes out