27歳のコンパス

27歳という年齢は僕にとって節目のイメージです。今の僕にわかっていることを書こうと思います。そろそろ27歳もおわってしまいそうだけれど(゚∀゚)。

【世界はどうなっているのか】2−5 量子力学

僕らの世界がどうなっているのか知るためには、宇宙スケールの法則を調べるだけでは足りない。

光の速度の世界では、僕らの感覚の世界とはかなりちがってみえることはわかった。同じように、極小の世界をみてみると、常識とははなれたとんでもない世界が広がっていたのだ。

 

二重スリット実験。

初めてこの実験の話を聞いたとき、背筋がゾッとするような感覚になったのを覚えている。知ってはいけないことを知ってしまったような恐ろしさを感じた。

様々なところで語られているので、ここでは簡単に二重スリット実験について説明する。

2つのスリットの空いた板の向こうにスクリーンがおいてある。そのスリットに向かって電子銃で電子を投げつけてスリットを通してスクリーンに当てる。

 

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図1 二重スリット実験(二重スリット実験 - Wikipedia)

 

電子一個をなげてみる。

するとスクリーンには電子一個が検出された。

ということは電子は粒子なのだろう。

 

電子を一個ずつ大量になげつけてみる。

想定通り、スクリーンには電子が次々と検出される。

いや、まて。よくみるとスクリーンに検出された電子は模様になっている!

 

その模様は干渉縞と呼ばれるものだった。この干渉縞というのは、波が2つのスリットを通り抜けたときに重なり合ってでてくる模様だ。水面に2つの石を落としたときの波をイメージするといい。

波!?

一個の電子がどちらかのスリットを通っていったはずなのに、なぜ波がスリットをぬけたときの干渉縞が現れるのだ!?

 

ちなみに、2つのスリットのうちどちらのスリットを通ったのか観測できるようにしてしまうと、干渉縞はあらわれなくなる。

 

この実験には種明かしはない。

詳細は省かせもらうが、この実験からわかったことは、

①電子は粒子でもあり波でもある。

②一つの電子は2つのスリット両方を同時に通りぬけたように干渉をおこす。

ということ。

 

この実験では電子をあつかったが、他のとても小さい粒子や光でも同様の結果を得られる。このような粒子を量子とよぶ。

量子のようなとても小さい世界では、物質は粒子でもあり波でもあるのだ。

 

結果②が示すのは、粒子は観測するまでは確率のように存在しているということ。

スクリーンにぶつかったときのように観測したときは粒子としてどこかに現れるが、観測されていないときは、空間に確率の波として存在している。

 

その確率の波を求めるときにつかうのがシュレーディンガー方程式だ。

ニュートン運動方程式が物体の位置や速さを決定するように、量子の世界ではシュレーディンガー方程式が量子の位置や運動を決定する。しかし、シュレーディンガー方程式の解が示すのは波動関数という確率だ。

 

量子力学では不確定性原理という基本原理がある。

不確定性原理は、位置と運動量は同時に決定することはできない。というものだ。

これは、先に述べた量子の粒子と波動の二重性から数学的に導かれる。

 

不確定性原理だけ聞くと、「量子の位置と運動量はある時点でたしかに決まっているが、人間はそれを観測することはできないということか」と思う。

しかし、シュレーディンガー方程式は、「量子の位置と運動量はほんとうに決まっておらず、観測した瞬間に決定する」ということを示している。

この事実は、ぼくたちの世界観にものすごい影響を与える。

 

僕たちのからだも、建物も、どんどん細かく見ていけば、小さな粒子(量子)でできていることが科学的に示されている。ということは、量子の位置や運動量が確率のように表されるというのなら、僕たちのからだや建物も、確率で表現されるような存在だといえてしまうということだ。

このような考えで、シュレーディンガーの猫という思考実験や、多世界解釈などの解釈問題たちが発生していった。

アインシュタインは、「神はサイコロをふらない」といって世界の確率解釈を否定したことで有名だ。

量子力学から導かれる、世界はどうなっているのか、という解釈は、未だに議論される。人間にわかっているのは、シュレーディンガー方程式は、波動関数という、世界の現象を極めて正確に表す解を導き出すということ。波動関数はどんな世界を表しているのか、と考えることは哲学の領域に入る。本当に世界はなにもかも決定されていないのか、多世界が存在しているのか、そんなことは科学で実際に確かめることができないからだ。

そうはいっても、量子力学の有用性が長い間疑われないということは、波動関数は世界を正しく表しているということだろう。つまり、この世界は人間の常識で考えるよりはるかに奇妙で謎にみちているということだ。

 

参考文献

単位が取れる量子力学ノート (KS単位が取れるシリーズ)

哲学的な何か、あと科学とか

二重スリット実験 - Wikipedia

【世界はどうなっているのか】2−4 時空

移動すると時間・長さ・重さが変わるんだって!アンビリバボー!

 

特殊相対性理論は僕たちの常識からするとおとぎ話のようなことが実際におこっていると言って世界を驚かせた。

 

アインシュタインは飽き足らず、一般相対性理論という古典物理の金字塔を打ち立てた。

 

一般相対性理論をざっくり一言で言うと、

質量は、空間を歪めるよ!光も歪んだ空間に沿ってまがるよ!

という感じだ。

 

ニュートン力学では、万有引力の法則に2つの物体の質量を代入する。光のような質量のないものは引力が働かないと考えられていた。

 

アインシュタインは加速度のある系で光のふるまいを考えるために、加速度のある状態と重力のある状態は同じである(等価原理)ということを前提に考えた。

 

等価原理にしたがうと、落下するエレベーターにはいってきた光の道筋を考えたときに、光は重力加速度に従って落下するという結論がでてくる。

 

質量のない光が重力で落下するなんておかしいじゃないか!万有引力の式にあてはまらないぞ!

 

光は重力の「力」が働いて落下するわけじゃなかった。

 

重力は、電気力線のように、空間を歪めている。光は歪んだ空間に従って進んでいるだけなのだ。

光が曲がって進む、ということは、場所によって光の進む距離が違うことになる。光の速度は秒速30万キロメートルで一定なので、時間がゆっくり進む場所があることになるのだ。

 

世界に関する驚きの事実が明らかになった。

 

空間と時間は質量の作り出す重力(重力場)によって変化する。

 

僕らの生活のスケールでは長さも時間を変化するようにみえないが、宇宙のスケールでみると、たしかに、長さと時間は変化しているのだ。

3次元座標に変化する時間軸をいれた4次元世界を時空と呼ぶ。

 

光に近い速さで動く素粒子からみると、時間は伸びまくり、進行方向の空間は縮みまくっている。

太陽のような大きな星の近くでは、直線が曲がり時間はゆっくり進んでいる。

 

世界は時空だったのだ。

 

<参考文献>

まんがアトム博士の続相対性理論

ファインマン物理学〈1〉力学

EMANの物理学・相対性理論・結論から始めよう

http://eman-physics.net/relativity/from_conc.html

【世界はどうなっているのか】2−3 光の速さで走ったときのほんとうの世界

ニュートンの力学は世界をすべて記述したかにみえた。

しかし、常識はまたも覆されたのだった。

 

天才ときいてアインシュタインを思い浮かべる人は多いだろう。

天才は必然であるというように、アインシュタイン相対性理論を発表しなくても、相対性理論はかならず発見されただろうと言われる。しかしそれは一人の手によってかはわからない。アインシュタインは一人で常識を覆し一人でひとつの壮大な理論体系をつくりあげた。ゆえに天才と呼ぶ人が多い。

 

相対性理論theory of relativity)の「相対」はどういう意味なのか?

ニュートンの書いたプリンキピアという本に、絶対空間と絶対時間というのがでてくる。それら絶対空間と絶対時間が意味するのは、世界は絶対に動かない空間と、絶対に変わらない時間というものを想定することができて、位置と時間を正しく知ることができれば、いつでもどこでも運動をきじゅつするこができるよ!ということ。

勘のいい人ならここでお気づきだろう、相対性理論の相対とは、ニュートンの絶対に対する意味だ。つまり、位置と時間は絶対ではないということ。

ニュートンが唱えた絶対空間と絶対時間という思想は間違っていることが示されたのだ。

 

ニュートン力学にほころびをみつけるように、奇妙な発見があった。光の速度はいつ測っても秒速30万キロメートルで、世界でこれ以上速いものはないようだということ。

 

例えば、ニュートン力学では、宇宙船にブースターをどんどんつなげていけば、足し算するように速度はあがり、理論的には無限の速さの宇宙船をつくるころができる。

 

だから、地球の公転や自転をかんがえると、どんなときも光の速さが変わらないというのは、おかしなはなしなのだ。

 

アインシュタインがすごいのは、当時の常識にとらわれず、確かな現実から理論をつくりあげようとしたこと。

光の速さが一定ならば、それをもとにして時間、長さ、重さを考え直そうじゃないか!と考えたのだ。

 

速度一定にするためには、時間または長さは伸び縮みしなければいけない。光の速さを超えることはできないのならば、ニュートン運動方程式から、質量も変化している可能性がある。

 

アインシュタインはまず、相対的に運動する世界で考えてみた。相対的に運動する世界とは、例えば移動する二人の人間がすれちがったときにお互いがどうみえるかという話。

僕に向かって知人Aが光に近い速さで向かってきたとしよう。すると知人Aは縮んで見え、時計はゆっくりすすんでいるようにみえ、体重は普段よりおもくなっているようにみえる。反対に知人Aからみても僕は同じように縮んで見え、時計はゆっくりすすみ体重は増えてみえる。

このような相対運動する二人が光の速さですれ違ったときにおこる長さ・時間の伸び縮みは、光の速さが一定であると考えたときの簡単な三角関数から導き出される。

光の速度を超えることはできないという前提に立つと、ある宇宙船は、速度が早くなるにつれて、どれだけエネルギーを与えても加速していかない状態になる。ニュートンの第二法則(F=Ma)より、質量が増加していき、加速度が上がらないと考えた。これが、エネルギーが質量に変換されることを表す、有名なEmc2である。

 

これらの結論は、慣性の世界、つまり加速度のない状態で適用される。僕たちの世界はいつも重力という加速度がかかっているので、加速度のない状態=特殊だとして、以上の結論は特殊相対性理論と名付けられた。

特殊相対性理論が示したのは、私達がいつもおなじだと考えていた長さ・時間・質量は、見る立場によって自在に変化するものだということだ。だけど、僕たちの普段生活する世界では、その変化があまりにも小さいため、ほぼ気にする必要はない。

 

アインシュタイン特殊相対性理論の論文を発表したのは26歳の頃。その10年後に、加速度のある世界へと理論を拡張した一般相対性理論が発表される。

 

【参考】

アトム博士の相対性理論

https://www.amazon.co.jp/まんが・アトム博士の相対性理論/dp/488593141X

ファインマン物理学 力学編

https://www.amazon.co.jp/ファインマン物理学%E3%80%881〉力学-ファインマン/dp/4000077112